愛の三行詩
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| その45 ナイフが言う−1 |
| ナイフが言う、「私に目があったなら。 今私を濡らしたのは涙それとも血?」 私は言う、「悲しいくらい冷たいのなら私の 涙で、怒りに似た熱さであるなら私の血。」 氷のように冷たいのなら、それは彼の最後の血。」 |
| その46 ナイフが言う−2 |
| ナイフが言う、「私に耳があったなら、今聞こえる のは誰の声?」 私は言う、「悲しいきしむような声であったなら、私の声で、 恐怖と苦痛でひきつるような声であったなら、あいつとあいつの 女の声でしょう。」 |
| その47 ナイフが言う−3 |
| ナイフが言う、「私に皮膚があったなら。 今私が入ったのはだれの体?」 私は言う、「燃えるように熱いのなら私の体で、 許しを願って震えているのならあいつの体で、 もう死んでしまった冷たい体ならあいつの女の体。」 |
| その50 花は生殖器 |
| 「おしべとめしべを見せながら、花って一種の 生殖器なんだね。」と彼が言う。 「私の体だって全部生殖器!」と彼女が言う。 「だから?」と彼が言う。 「だから!」と彼女は言ってカーテンをひく。 |