選考委員長 渡辺 淑寛
(2000年4月)
卯月、緑なす雨巻の山々から吹く風は、春の喜びを伝えるだけでなく、夏の輝きを密かにはらんでいなくもありません。 昨年、第一回真岡新聞・渡辺私塾文芸賞は、皆様のご支援をもちまして無事終了いたしました。ご協力いただいた方々に心より感謝いたします。また「死と生」(岩田規子『医者の夫をがんに奪われて知った真実の愛』を通して)で準大賞に輝いた芦田陽介氏の評論を、真岡新聞紙上で読まれた岩田規子氏の御母堂小堀千恵様(市貝町出身)から、選考委員の一人に感動的作品でした――とお誉めのお言葉をいただき、贈り物まで頂戴いたしました。この場をお借りして御礼申し上げます。 第二回を迎えるにあたりまして、再確認しておきたいことは、この文芸賞は、表現の巧拙、作品の完成度を競うものではないということです。文学とは本来、感動を言葉に乗せる作業ですが、この文芸賞の主眼は、言葉の乗せ方の巧拙より、感動の深さそのものの評価にあります。その意味で、前回は中学生から八十四歳の方までの応募でしたが、今回は小学生の切々しい作品も心待ちにしています。 最後に、私たちの些細な試みが、全ての人が芸術家である社会に向けてのささやかな一歩になりますように、と書くと、雨巻の山の緑も皆様も声を揃えて笑うでしょうか。 |
募集要項
[賞設定] [募集部門] [原稿体裁] [応募資格] [応募方法] [締め切り] [宛先] [発表] [表彰式] [選考委員] [問い合わせ] |
大賞1名(賞金10万円・副賞=竹下夢二版画・記念品) 入選3名(賞金2万円・記念品) 佳作若千名(記念品) 1.短編小説(400字詰原稿用紙6枚内) 2.詩(同3枚内) 3.評論(同6校内) 4.随筆(同6枚内) B4判四百字詰に縦書き、万年筆・ボールペン書きまたはワープロ。 応募は1人何点でもよく、部門重複も可。必ず表紙を付け、応募部 門・住所・氏名(ふりがな)・電話番号・年齢・職業を記す。タイトルは 原稿の1枚目第1行に記す。 不問(小・中学生の応募歓迎) 原稿は応募者の住所氏名を明記した封筒に入れ、郵送または持参。 E-mailによる応募も可。(詳細は下記) 2000年9月11日必着。応募原稿は返却しない。入賞作品の著作権 は主催者に帰属する。 〒321-4305 真岡市荒町3−1−45 真岡新聞・渡辺私塾文芸賞係 2000年10月3日付真岡新聞紙上 10月中に予定 随筆家・渡辺通枝 渡辺私塾台町本校塾長・渡辺淑寛 同荒町教室塾長・渡辺佳寛 真岡新聞社長・加納隆 同編集長・福尾康文 同編集員・針谷佳世子 真岡新聞社 TEL 0285−84−2222 または 渡辺私塾台町本校 TEL 0285−82−6208 |
E-mailによる応募について
[応募資格] [書式体裁] |
問いません。栃木県外あるいは海外在住の方でも結構です。 ただし、言語は日本語に限ります。また、入賞者が表彰式に 出席できない場合は、賞金及び賞品を郵送します。 ●メールのタイトルは「文芸賞○○部門応募作品」として下さい。 ●400字詰め原稿用紙と同じ体裁で、必ず1行20文字で改行 して下さい。 ●メール本文の初めに本名・性別・年齢・住所・電話番号・E-mail アドレスを記し、1行おいて、作品名○○、次行に氏名を書いて 下さい。氏名は、本名・ペンネーム・ネット上のハンドル名等一切 制限はありませんが、入賞の際はそれが真岡新聞紙上に掲載さ れます。以上すべて行頭寄せ(左寄せ)で記入して下さい。 ●氏名行の後は行を空けずに作品を書き始め、「作品名○○」の 行を含めて短編小説・評論・随筆部門が120行以内、詩部門は 60行以内とします。 ●半角カタカナ等の機種依存文字の使用は禁じます。 ●当然ながら、段落替えをした行の初めは1文字下げて下さい。 また、行頭に来てしまった句読点や閉じ括弧は、前行の末尾に 置かずにそのまま行頭に置くこととします。 ※締め切り・発表等は上記一般募集に準じます。 ※字数制限はもちろん、書式体裁を守らない作品は、内容如何に 関わらず失格になる場合があります。 |
平成11年度 第1回文芸賞 受賞作品 |
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