1石レフレックスラジオ

 1年生の科学技術の授業で1石レフレックスラジオを製作しています。オーソドックスな回路です。しかし,驚くほど感度が良く,栃木県宇都宮市で,NHK第1第2は耳が痛くなるほどの大きな音で受信できます。また民放局も受信できます。
 なぜこんなに感度がよいのかわかりませんでしたが,今回生徒と一緒に製作してみて,答えらしきものを得ることが出来ました。

●回路

特に変哲もない1石レフレックスラジオです。イヤホンは300Ω程のインピーダンスのものです。

●パターン

 ユニバーサル穴あき基板を利用します。部品の足を曲げて結線します。

●完成写真

●調整

 1石レフレックスラジオですから普通は,特に調整はありません。しかし,1クラス14班で1台作ると,何台かは"ピー”と発振して不安定なものがありました。私が今回製作したラジオも同じ症状で,発信音の合間に時々放送が聞こえるような状態でした。
 高周波増幅しているので
1mHのコイルの信号がフェライトバーアンテナに漏れて発振状態になると推定していましたが,トランジスターのエミッターに抵抗を入れて増幅度を下げると途端に感度が悪くなります。そこで,1mHのコイルとアンテナコイルを物理的に少しでも離そうと,部品の足を長めに残してハンダ付けしました。
 色々といじっていると,”ピー”と発振状態になった時に,
1mHのコイルを少し斜めにしてみると発振が止まります。そして角度を調整して発振する寸前が最も感度が良くなることがわかりました。

 

 

 ゲルマラジオではクリスタルイヤホンですが,このラジオではインピーダンスが約300Ωのイヤホンです。電源も006Pであり,他1石レフレックスラジオとの比較はできませんが,かなり感度は良いと思います。