汎用物理実験装置の応用
 
1.はじめに
 物理Tにおいて,波動に関する内容は演示実験を通して楽しく学習できる内容が多く,波動の学習をきっかけに物理に対する興味関心を強く持ち始めた生徒をたくさん目にしてきました。
 波動において,音波の学習はオーディオブームが去ったとはいえ,生徒が関心を示す内容です。アンプとスピーカを持ち込み感覚的に理解できる楽しい内容です。汎用物理実験装置は今まで音叉を使ってうなりを演示してきた内容を,正確な周波数が設定できる2つの発信器を使ってうなりの周波数を定量的に示そうとする目的で製作した”波動の演示実験装置”が出発点になりました。実験装置の設計の不備な点の改良を繰り返していくうちに,少しずつ欲が出てきて色々な実験に応用できるように構想がふくれ最終的に汎用物理実験装置へと進化しました。
 
2.ねらい
(1)演示実験準備の省力化
 うなりの演示実験を既存の発信器2台,アンプ2台で実施するとセットアップが大変面倒でした。また1Hz周波数をずらすことは既存の低周波発信器では不可能です。そこで作るしかないと決心しました。発信器2台,2台のパワーアンプ,周波数カウンターを1つのケースに入れることにしました。発信器はDDS方式(水晶精度)をキットで購入,アンプは自分で設計製作(直流も増幅可)しました。これだけでもかなり準備が簡単になりました。
(2)演示実験装置とパソコンとの融合で視覚化
 発信器(DDS)制御にBASIC言語でプログラミングできるBASICStampというμコントローラを装置に組み込みました。この結果パソコンで制御可能になっただけではなく,パソコンと通信して設定値や測定値をプロジェクターに表示することも可能になります。
 
3.装置の特徴
(1)装置の特徴
@実験で共通に必要となる部分をまとめて装置に組み込み一体化しました。それぞれの実験で必要とする電子回路等の部分はプラグイン式として,必要に応じて差し替える方式にし,プラグインモジュールを変えることで色々な実験に対応できるように工夫しました。
Aパソコンとの接続はRS-232C経由です。特別なインターフェイスをパソコン側に必要としませんので,ノートパソコンとの接続も可能です。計測・制御のためのソフトはBASICStamp側で実行し,少し複雑な計算はパソコン側で実行する方式にしました。
BBASICStampは機器に組み込んだままBASICでプログラミングが可能です。パソコンとの通信に利用するRS-232Cを経由してプログラミングができますので,PICなどのようにICを抜いて書き込み器を必要としません。書き込まれたソフトはフラッシュメモリーに記憶されるので電源を切っても残っており,書換え回数は100万回程度保証されています。実験のたびに書き換えても問題はありません。
Cパソコン側に特別なソフトを準備しなくてもすむように,エクセルのVBAで記述し,エクセルのグラフ機能を積極的に利用することにしました。必要最小限のプログラミングですむように,VBAからシリアルポート制御プログラムを作成するためフリーソフトのモジュールEasyCommを利用しました。
 
 汎用物理実験装置には,8Ωスピーカで出力5Wのアンプ×2,ファンクションジェネレータ及びDDS(DirectDigitalSynthesizer)の2台の発信器,周波数カウンター,パララックス社のBASICStamp (BASICでプログラミングするμコントローラ),8CH・12ビットA/Dコンバータを,300×70×180 mmのアルミケースに収めてあります。
 
 
 
 発信器,アンプなどは上のブロックダイアグラムのように接続しました。ファンクションジェネレータはボリュームで,DDSはBASICStampで周波数を設定します。BASICStampのI/Oピンで周波数(周期)をパソコンで読み取ることも可能です。DDSは1Hz単位でしか設定できませんが,アナログ式のファンクションジェネレータは1Hz以下の周波数も設定できます。
 
(2)プラグインモジュール
 現在以下のプラグインモジュールを製作しました。


























 

外形

   プラグインモジュール名,機能

  利用する実験






 

4チャンネル作動増幅器モジュール
 許容同相電圧が約50Vある作動増幅器。各チャンネルのグランド電位が最大で50V違っていても正しく電圧を読み取れます。4つのチャンネルは自由に利用できることを意味します。
 


・汎用 電圧,電流計
・ペルチェ素子を使ったヒート  ポンプの実験,温度,電流,  電圧の測定用

 




 

スイッチモジュール
 DDSの周波数をアップ・ダウンさせるためのスイッチモジュール。タクトスイッチがデジタルI/Oピンに接続されます。

・うなりの実験
・水波投影装置光源の点滅光源  の周波数を若干低く設定し波  面を動かします。





 

VUメータモジュール
 マイクの音を増幅して,検波,平滑して,音の大きさに比例した直流電圧を発生させるモジュール。8チャンネル製作しました。
 


・気柱共鳴での定常波の視覚化,音圧分布をエクセルのグラフで表示させます
 






 

温度計測モジュール
 ダイオードのPN接合の飽和電圧の温度変化を利用した温度計の回路を8チャンネル製作しました。5倍の増幅率の回路で,1℃の変化で電圧が−10mV変化します。 


・熱の伝わる様子を視覚化します。(現在計画中)



























 
4.水波投影装置への応用例
(1)水波投影装置への応用
 水波投影装置での波源の駆動と,PowerLEDの点滅信号源として利用しました。LEDを波源に同期させて点滅させ波を静止させて観察できるようになりました。
@波源
 直径6cmの小型スピーカを利用しました。1個200円です。最大許容入力が14Wあり,エッジがしなやかです。このスピーカに3mm厚のベニヤ板を丸く切り抜いて,振動板に接着剤で貼り付け,スペーサーを介してアームを取り付けました。 アームの先にまち針をさして水面をたたきます。平面波用はバルサを使いました。
 汎用物理実験装置のファンクションジェネレータの出力を内蔵した2台のパワーアンプで増幅して2つのスピーカを駆動しました。2つのスピーカの振幅のバランスを調整してきれいな干渉波が得られるようにします。
A光源
 白色発光パワーLEDを利用しました。LEDのドライブ回路を介して点滅させました。 この回路で点滅のオン・オフの比を変えることで天井に写る波面のコントラストの調整ができます。
B投影方法
 ア.天井に波面を映し出す方式
 投影装置は写真のように水槽の下に光源を置いて天井に陰を映し出す方式を用いました。水槽は縦・横・高さが30cm×30cm×5cmのアクリル製で30cm×30cm×30cmのベニヤ板製の立方体の上にのせる構造としました。波源は立方体の側面にネジで固定します。波源は発生させる波によって交換できるようになっています。小さな装置ですが天井に2m×2m程度の影が映ります。光源からの光は左右45°の広がりがありますので,光源の位置を水槽に近づけ4m×4mほどの大きさに拡大しても殆ど暗く感じません。かなり迫力ある映像を表示できます。
 
 イ.OHPを利用
 15WのLEDを購入し,OHPの電球の変わりに利用してみました。写真のようにOHPの電球を抜いて,レンズの下のスペースに放熱板に取り付けたLEDを配置し,側面からブロアータイプのファンで空冷しました。かなりLEDが熱を持つため,OHPのファンも回転させます。OHPタイプは天井投影タイプより若干明るく,正面のスクリーンに波面を投影できる点が優れています。しかし波面のコントラストはそれほど高くはない感じがします。投影方法はOHPの上にアクリルの水槽をのせて観察します。
 
(2)観察結果
 これからの波の写真はドップラー効果を除き,全てシャッタースピードは0.5秒,露出は自動で撮影しています。水面波は天井に投影しています。波面が歪んでいるのは,斜め上方にカメラを向けて撮影したためです。肉眼でもこの写真と全く同じに見えます。
 @同位相,100Hzで駆動した2つの波の干渉
 波源を駆動する信号の波形は正弦波です,周波数は100Hz。波源間に定常波が生じる様子は常時点灯でも観察できます。目の前で指を開いて手を上下させますと,かすかに見えます。そこで光源を波源に同期させて点滅させると波面がハッキリ見えるようになります。
 
 A波源から離れた場所での干渉模様
 波源を40Hz,同位相で駆動した2つの波源によって生じる干渉です。波源から離れた場所での干渉を強調するために振幅を大きくしています。この場合,波源近辺の波面は崩れて写っています。しかし,この状態でも光源を近づけるときれいに見えるようになります。このことから振幅を大きくしすぎてレンズとして働く波の焦点距離が最良の状態からずれることが原因と考えられます。
 
 B回折
 波長を変えて回折の様子を観察した写真です。この写真では間隔を一定にして波長を変えましたが,振幅をその都度調整しますと,間隔の違いによる回りこむ波面の強さの比較が適切にできなくなりますので,波長を一定にして間隔を変えるやり方の方が授業では良いと思います。
 
 C平面波の合成
 多数のまち針を波源として,多数の円形波で平面波が合成されるようようすを観察した写真です。波源はまち針を1cm間隔で20本バルサ材に差し込んで製作しました。
 D平面波の屈折
 平面波をもちいて屈折を観察しました。水面波は水深で速さが変わり,水深が浅いと波の速さは遅くなります。水深約14mmで,振動数25Hzの波を発生させたところ波長は約8mmでしたので,速さは20cm/sと見積もれます。
 参考にしたグラフ(霜田光一,伊藤信隆,中込八郎著 「波動の実験」 講談社 P95図2-4 )によると,振動数が20Hzを超えるあたりでは,水深の違いで波の進む速さに大きな変化はなくなることを示しています。このことから水深の違いで屈折を観察するには,振動数を数Hz程度にしなければうまく観察できないと予想できます。そこで実際に振動数を変えて観察しました。
 三角形のアクリル板を水槽に入れて水深を変えました。板の高さはネジで調整できるようにしてあります。
 
   実験の結果,振動数を1桁にしないと屈折は明確に観察できないことがわかります。今回の水波投影装置は同期光源により,今まで流れて見えなかった波を見えるようにできたことがポイントと考えています。しかし屈折の観察に関しては振動数を高くできませんので,光の点滅が激しく感じられて有効な方法とはなりません(光の激しい点滅を見続けると気分が悪くなります)。それでも,波源の改良等で,光を常時点灯させても屈折は把握できます。なお上記の写真は光源を同期させて点滅させ撮影したものです。
 
 E波の反射
 平面波を使い,波面に対して斜めにおいた板で反射する波を観察しました。教科書に出ている写真と同じです。しかし波をON・OFFさせてパルス列のような波を発生させますと,波束が進んでいって,板にぶつかって反射していくことが大変よく分かります。装置のボリュウムを上げ下げして波束は作りました。
                     
 Fブラッグ反射
 アクリルの板に釘を通して,接着剤で固定しました。釘の間隔は1cmです。写真のように配置して,波の波長を調整しますと,ブラッグ反射の条件が整うと反射波が浮き上がってきます。
 
 Gドップラー効果
 投影装置に取り付けたステージの上でスピーカをゆっくり左右に回転させて観察しました。なお,撮影は1/30秒,F2.8の条件で行っています。波長が短くなるのがよく分かります。
 
Hアニメーション
 波源に同期して点滅する光源で波を静止させることが可能になりますが,光源の発光周期を若干ずらしますと,ゆっくり広がっていくように見せることができます。以前,水波投影装置をビデオカメラで撮影したときにビデオのフレームレートと波源の振動数が近いときにスローモーションのように見えるので利用しようと考えたときがありました。ただしこの方法はビデオカメラのフレームレートと同じぐらいの振動数の時だけしか利用できない問題がありました。またこの時の波源はモータを利用していたのでビデオカメラをノンインターレスモード(15フレーム/秒)にしたと記憶しています。
 汎用の実験装置にはDDS(ダイレクトデジタルシンセサイズ)方式の発信器がμコントローラに接続されており,またファンクションジェネレータの信号の周期を読み取れますので,波源の駆動信号の周期より少し変えた信号で自動的に光源を点滅させることも可能です。そこで,ボリュームで波源を駆動する振動数を変えますと,その周期を読み取って,それに追従して光源点滅の周波数を自動的に一定の周波数だけずらして点滅させるソフトを作りました。もちろん手動で振動数をずらすことも可能で,通常は手動でずらして利用しています。
 
 
               
    
 この写真が光源の点滅周期をすらして撮影した写真です。点波源の間に発生している定常波写真のように変化していく様子が観察できます。このように動画としてゆっくり動かしますと,静止画では理解しづらいところが簡単に把握できるようになります。なお,この装置の前はエクセルを使ったシミュレーションで説明していました。        
 
(3)水波投影装置の授業での工夫
 @投影位置
 はじめはできるだけ明るい波面が投影できるようにとLEDにレンズをつけ,光を集光しようと考えました。しかし,明るくはなりますがコントラストが低下するのでメリットは全くありませんでした。
 LEDを水波投影装置の底面におきますと,水面から2mの高さの天井に2m×2mの大きさで映ります。さらに15cmほど高い位置に光源を置きますと,天井には4倍の面積で投影されます。規格表で調べたLEDの光の広がりを示したグラフが示すように,この場合周辺部での相対光度の低下は50%程度です。このような理由で,波面を拡大しても余り暗くなるようには感じないようです。
 LEDを装置の中心部から横にずらすと天井に映る波面がシフトします。
 この2つの機能をレンズに擬えてズーム,シフトと呼んでいます。平面波を黒板から生徒が側に向かって進む向きにセットして,生徒側にシフトさせると波面のアニメーションに迫力が出ます。
 
 
 AOHP的な利用
 水波投影装置の上にOHPシートをかざしますと,天井に内容がきれいに映し出されることに偶然気づきました。そこで水槽の上にアクリル板を一枚のせ,板の上にOHPシートを乗せて水性マジックで書き込めるように工夫しました。波を静止させた事に加えて,その映像にマジックで線や文字を重ねて書き込めます。色々な生徒がいますので理解を助ける補助線が引ける事は大変助かります。ただし天井を見ながら書き込むのは慣れが必要です。結局授業では色のついたシートを乗せて説明に利用しました。白色発光LEDは電球より発色が良いようです。
 
 B波の進む速さを求める
 水面波の進む速さは水深によって変化します。水波投影装置で波の進む速さを測定しようと工夫しました。波の振動数は水晶の精度で測定できます。そこで波長を測定できれば求まります。ところで天井に投影した像は拡大されています。またその倍率も高さにより変化します。天井の波の山の間隔を量っても意味がありません。
 そこで,水面に定規を当てて,天井に映る定規の目盛りを使って波長を測定することを考えました。定規は1cm間隔で20個の穴をあけ,その穴にまち針をさして水面に先端がさわる程度の高さにセットします。
 水深15mmで23Hzで波長が1cmになりましたので波の進む速さは23cm/sとなります。
 このような方法をとれば教室の生徒全員で波長の測定が可能です。写真では針を5本ほど刺して波長がちょうど1cmになるように調整しましたが。図のように先頭の波面と最初の針を合わせて,次に波面と針が重なる点までの波面の数と針の数を数えることで波長が求まります。図では6cmの中に5波長あるので波長が1.2cmとなります。
 
 C波の独立性
 2つの点波源による干渉の実験で,一方の波源と光源の点滅周期を同期させ,他方の波源の振動数をわずかに遅らせますと,静止している波に次々と別の波源から発生した波が衝突していく様子が観察できます。この時衝突していく波の波面は,衝突後も全く形が変化しない様子を観察することができます。このことから波の独立性に関する説明をすることができます。
 
 D装置を利用する上での知っておきたい知識
  ○波の像の尖鋭度
 「霜田光一,伊藤信隆,中込八郎著 「波動の実験」 講談社」で説明されているように,水波投影装置で波が映し出される原理は,波の山の部分が凸レンズとして働き光を集めるためです。振幅を調整してちょうど天井に像を結ぶ条件のときにシャープな波が見えるようになります。
 波は波源から広がるに従って振幅が小さくなりますので,周辺部でシャープな像が写るように波源の振幅を大きくしますと,波源近辺では条件が崩れて汚い像になります。しかし,波の像が乱れているときに,光源を水面に近づけるときれいな像に変化します。この理由はレンズの公式から考えて
   
波の振幅が大きくなって焦点fが短くなった場合,シャープに写る条件を成立させるためにa を同じように短くすれば成立することと符合します。またこのことから,天井に大きく像を写したいときは,波源の振幅を大きくすることが必要であることを意味します。
 LED駆動回路は,波源を駆動する正弦波が,ボリュームで設定した電圧を超えた場合に発光するように動作します。設定電圧を正弦波の振幅に近づけますと,発光する時間が短くなってきます。すなわち,投影される波面の幅が縮まることを意味しますので,シャープな像になります。
 光源を点滅させる場合には,波源の振幅の調整と,LED駆動回路のボリュームの設定で像の尖鋭さを調整することができます。ただしボリュームで調整すると全体的に暗くなります
 ○水槽での反射波
 本装置での波の実験では,水槽の側面からの反射する波が目立ちません。反射を防止するために,目の細かな金網を細長く帯状に切った回りに包帯をぐるぐる巻にして水槽の内側に設置しています。光源を点滅させる以前に行っていた実験では,波源の振動数を上げすぎると肉眼で見えなくなるので最大でも十数Hzでした。また振幅もかなり大きくしていました。そのため水槽周辺からの反射波も見えました。
 しかし,点滅光源で波源の振動数を高くしますと,波の振幅が小さいことと,振動数が高い波ほど周辺の反射防止の包帯の中に吸い込まれて吸収されやすいことの2点の理由でおそらく目立たないのだと考えられます。
 
 ○水槽の水深と屈折
 水槽の大きさは30cm×30cm×5cmです。ちょうど2?のペットボトルで水をくみ注ぐと水深が2cm程度になります。実際には水深を1.5cm程度にして利用しています。波源の水をたたく部分の長さもこれにあわせてあります。屈折の実験を行うとき,振動数を一桁のしないとうまく観察できません。また,水槽にアクリル板沈めて水深を浅くします。そしてアクリル板上の水深もできるだけ浅くなるようにしないと屈折が見られません。この時アクリル板を水の中に沈めるという表現よりも,アクリル板の上に手で水をはね飛ばして塗らすという表現の方が適切なくらいです。
 
 ○波源の固有振動
 スピーカーに模型飛行機に使うヒノキ材をアームとして取り付けて波源として利用します。100Hz程度までは波が見られます。波源と光源の発光周期をずらして波を動かしますと,ストロボスコープで見るようにアームの動きもゆっくり動いて見えます。100Hzで駆動させますと,アームの先端とスピーカの付け根の部分は逆位相で動いていることが観察できます。アームが弓なりに振動します。振動する系の固有振動数を測定する方法にインピーダンスを測定するやり方があります。この場合スピーカインピーダンスを測定しましたが,波源として利用する領域での顕著なピークは見あたりませんでした。
 平面波を発生させる波源は,2つのスピーカを使って水をたたく部分に丸棒を貼り付けたバルサ材を上下に振動させる機構を採用しています。できるだけ軽く作りたかったのですが,点波源に比べてかなり質量があります。そのため,50Hzの振動数で,水波投影装置全体が共振を起こします。このあたりが発生できる波の振動数の限界です。