アナログ式波源駆動装置
 
 水波実験装置の駆動信号源をアナログ式のファンクションジェネレータで製作しました。アニメーションさせるために2つの発信器を組み込んでいます。
 利用したICは74HCU04,6回路入りのインバーターです。50k2連ボリュームで二つの発信器の発信周波数を連動して変化させます。また10kボリュームで他方の発信周波数を±変化させられるようにしました。
 2連ボリュームの誤差で,回転角度によって2つの発信器の相対的な周波数が若干変化しますが,予想していたよりは少なく,大きな不都合にはなりませんでした。
 波源の駆動には三角波の山をつぶして正弦波に変換した信号を利用します。オシロスコープで波形を見ながら歪み調整ボリュームを調整します。見た目が正弦波に近い波形になるようにします。スピーカでこの音を聞いた限りでは十分実用になります。
 三角波をLED点滅の信号源に利用します。時間に比例して電圧が変化するので,設定した電圧以上になったときにLEDを点灯させるタイミングを作るのには都合が良く,点灯時間を滑らかに変化させることが出来ます。ただし,周波数±調整用の10kHzのボリュームを動かすと三角波の振幅が変化するので再度LEDの点滅時間を調整する必要があります。
 PICを利用した波源駆動回路は,うなりの実験に利用することも考えて正確な周波数を設定できるようにしましたが,波源駆動回路は授業での利用を考慮すると正確な周波数を必要としません。従ってアナログ式のファンクションジェネレータで十分です。
 
  回路はユニバーサル基板で製作しました。部品配置図を示しましたので参考にして下さい。特に難しい回路ではありませんが,写真のように2つの発信回路の周波数を設定するボリュームへのビニール線を近づけると,2つの発信周波数が同期してしまう場合がありアニメーションができなくなります。シールド線を使うか出来るだけ短くして干渉しないように注意する必要があります。
  LEDの駆動信号源には三角波を利用します。波源の駆動に利用する正弦波は次の写真の用にかなりきれいな正弦波です。

 
PICを利用した波源駆動装置よりもかなり安値で製作可能です。また何よりもプログラミングが不要なので敷居は低いと思います。部品代は1000円でおつりがくると思います。
 LEDを駆動するのに直列に抵抗を入れて電流値を調整しました。しかし定電流電源として無調整化しました。電源は小型のトランスを利用しました。

 

 
 
 
実態配線図
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ケースは100円ショップで購入した透明プラスチックケースに入れました。パワーアンプは秋月のキットです。ミューティング回路ははぶきました。電源OFFの時にノイズが出ますがそれ程大きくはありません